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生産ロスのブルーシートをトートバッグに 売り上げは災害復興基金に

萩原工業の浅野和志社長(左)とBRIDGE KUMAMOTOの佐藤かつあきさん(右)

萩原工業の浅野和志社長(左)とBRIDGE KUMAMOTOの佐藤かつあきさん(右)

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 合成樹脂製品を生産する萩原工業(倉敷市中通1)が7月、生産ロスのブルーシートをトートバッグにアップサイクルする取り組み「BRIDGE SETOUCHI(ブリッジセトウチ)」を始めた。バッグの売り上げの30%は寄付して、瀬戸内地方の災害復興や防災の基金に充てる。

「BRIDGE SETOUCHI ブルーシードバッグ」

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 「BRIDGE SETOUCHI ブルーシードバッグ」はSサイズ(4,180円、幅35センチ×高さ20センチ×奥行き13センチ)とMサイズ(5,280円、幅45センチ×高さ26センチ×奥行き15センチ)の2種。生産工程でシワなどがついてしまった規格外のシートを素材に活用する。外布にはブルーのターピーシート、内布にはフレコンバッグに使われるグリーンの融着減反を使う。生産ロスを活用するため、月産数量は50~100個程度を見込む。天満屋、ハレマチ特区365(イオンモール岡山内)、同社通販サイトなどで販売する。

 同プロジェクトの由来は2016(平成28)年の熊本地震をきっかけに誕生した団体「BRIDGE KUMAMOTO」による、被災地で使われたブルーシートを回収し、コサージュ、バッジ、トートバッグを作り収益を復興への寄付に充てる活動から。平成30年7月豪雨で被害を受けた岡山でも「BRIDGE OKAYAMA」が立ち上がり、同様の活動を行ってきた。これを持続可能な形で引き継いだのが今回の「BRIDGE SETOUCHI」で、使用済みシートではなく生産ロスの未使用シートを使うことで耐久性に優れており、毎月定量を制作できるメリットがある。

 同社の浅野和志社長は「豪雨災害では被災地にブルーシートを寄付したが、メーカーとしてできることを持続可能な形にしたかった。生産ロスはゼロが理想だが、どうしても出てしまう以上、それを生かしていきたい。これからも地域に密着した活動に取り組んでいきたい」と話す。

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