倉敷・美観地区の大原美術館(倉敷市中央1、TEL 086-422-0005)分館で10月1日、彫刻家・青木野枝さんの立体作品「ふりそそぐもの/倉敷」の公開が始まった。
鉄の円盤を溶断・溶接し、組み上げた無数の円と線で「降り注ぐ水」のような質感を醸し出す同作品。同美術館隣接の「有隣荘」で今年4月に行われた特別展示をきっかけに、同美術館への恒久設置が決まった。面積約30平方メートル、高さ約5メートルの空間を占める。
設置場所は同美術館分館の屋外にある「西サンクン・ガーデン」で、地下へ降りる館内階段の踊り場からガラス越しに鑑賞する設計。大きな木が植えられた斜面とコンクリートの壁に溶け込むような形で設置されており、木漏れ日を浴びて、鉄でありながら柔らかい表情も垣間見せる。
「立体作品を既存の空間に合わせ込んで恒久設置するのは当美術館で初めての試み。作品と空間がぴったり合い、とても気持ちのいい展示になった」と同美術館広報スタッフ。
開館時間は9時~17時。月曜休館。入館料は、一般=1,300円、大学生=800円、小・中・高生=500円。