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倉敷アイビースクエアで和傘の天日干し-伝統的景色を再現

小林さんの製作した和傘

小林さんの製作した和傘

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 倉敷・美観地区の老舗ホテル「アイビースクエア」(倉敷市本町)内にある「愛美工房 展示室」前広場で8月2日、「和傘の天日干し」が行われる。主催は和傘の製作・修理などを手掛ける「工房 和傘屋」(東町、TEL 080-1929-0335)。

美観地区を和傘で歩く浴衣美人たち

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 「和傘の天日干し」は、和傘の製作過程で必要な作業。和傘は竹に和紙を貼っているため、雨でも破れないよう和紙には油を染み込ませて防水加工を施す。この油がベタベタしないよう天日干しで乾燥させる。和傘が使われていた時代には、天気のいい日に和傘が並ぶ光景がよく見られたという。

 同企画は「和傘が現在でも作られていることを知ってもらい、少しでも和傘に興味を持ってもらいたい」と、和傘職人の小林旅人さんが提案。天日干しする和傘は13本で、サイズは直径約1メートル、長さ約1メートル。赤茶色の顔料ベンガラで染めた和紙や藍染めの和紙を使って江戸時代の和傘を再現したものも並べる。並べた和傘の横では、小林さんが竹の骨組みを作るなどの製作実演も行う。

 小林さんは、楽器メーカーで国内外有名アーティストのエレキギター製作に携わった経験を持つ。和傘製作を始めたのは5年前で、鳥取県の和傘職人から学んだ。1本を製作するのに約3カ月かかるという。「どのような和傘が欲しいのかをお客さまと打ち合わせる過程がとても楽しい。完成した和傘を手渡した時に『こういうのが欲しかった。雨の日が待ち遠しい』と言われるのが一番の喜び」と話す。

 「和傘について知らない人が増えており、雨の日には使えないと思っている人も多い。技術や文化は忘れられたら消えてしまう。そうならないように和傘をできるだけ多くの人に見てもらい、知ってもらいたい」とも。

 展示時間は11時~16時。観覧無料。雨天中止。

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