建築家・丹下健三が設計した倉敷市立美術館（倉敷市中央2）で12月2日、「市立美術館で誓う結婚式」が行われ、2組のカップルが結婚式を挙げた。

菱川晋作さんと岡本真理さんを伊東香織市長が祝福

　プロデュースしたのは「記念日をすごすまち 倉敷」推進協議会。自治体や地域企業が一体となり、倉敷を「記念日をすごす日本一の聖地」としてブランド化する目的で進める事業の一環。「倉敷で結婚したいカップル」を対象に一般募集し2組を選出した。通常、同美術館は結婚式などでの利用を想定していないため、今回が初めての試み。

　式が執り行われたのは1階ロビー。午前はフィリピン出身で倉敷市在住の会社員アルバート・ロドリゲスさんとサユリさん、午後は岡山市出身の空手指導員菱川晋作さんと兵庫県出身の小学校教員岡本真理さんが、親族や友人の前で永遠の愛を誓った。

　アルバートさんとサユリさんはベールと縄でお互いの体を包むフィリピンの伝統儀式を披露。サユリさんは「大好きな倉敷で式を挙げられたことがとてもいい思い出になった。これからも倉敷で生活し家族を育んでいきたい」と喜びを語った。

　空手家として正道会館全日本大会での優勝経験を持ち、プロ格闘家としてキックボクシングのチャンピオンベルトを持つ菱川さんは、来年県内に道場を開設予定。真里さんも来年4月から県内で教務に就く。「思い出に残る式になった。今日のことを忘れずに過ごしていきたい」と菱川さん。式ではお互いへ向けたメッセージを船穂町産のマスカットワインと一緒にタイムカプセルに封入。来年3月の披露宴で開封し乾杯するという。