倉敷出身の俗曲(ぞっきょく)師・うめ吉さんのアルバム「うめ吉 ベストセレクション ~月がとっても青いから・お座敷小唄・真赤な太陽~」が、テイチクエンタテインメントから発売され話題となっている。
日本髪に着物姿、三味線で「お座敷歌謡ニューウエーブ」と呼ばれる独自スタイルで活動するうめ吉さん。寄席のおはやしとして活躍した後、2000年にデビュー。2007年から「くらしき観光大使」も務める。曽祖父(そうそふ)は薬問屋として倉敷の健康と福祉に尽力した林源十郎で、美観地区の旧店舗と旧邸宅を改装した複合商業施設「林源十郎商店」に現在もその名を残す。
発売日は昨年12月11日で、収録曲は「東京ブギウギ」「真赤な太陽」「月がとっても青いから」などこれまでさまざまなレーベルからリリースされていた昭和歌謡のカバー曲を中心に、「五月雨恋歌」「雷ロック」などのオリジナル曲を加えた全16曲。
アルバムの最後を飾る「倉敷節」は1936(昭和11)年、倉敷市の依頼で制作された曲。作詞が北原白秋、作曲が町田嘉章で「ちゃっきり節」の制作でも知られるコンビ。アルバム全体の選曲はプロデューサーが行ったが、うめ吉さんの「この曲だけは外せない」という強い希望で収録された。
「ヒット曲に限らず、時代を映した魅力的な曲がたくさん入っている。『芸者さん』『二号さん』など、今では歌われないような男女の関係を歌った曲もあるので、時代を感じながら楽しんでほしい」とうめ吉さん。
価格は2,500円。全国のCD販売店で取り扱う。