倉敷・美観地区の大原家旧別邸有隣荘(ゆうりんそう、倉敷市中央1、TEL 086-422-0005)で10月5日から、作品展「秋の有隣荘特別公開・辰野登恵子」が開かれる。
同邸宅は、大原美術館の創設者・大原孫三郎が1928(昭和3)年、病弱な妻・寿恵子のために建設した別邸。通常は非公開だが、特別展示の会場として毎年春と秋に期間限定で内部を特別公開する。同展では、30年以上第一線で活躍する抽象画家・辰野登恵子さんによる油彩画、リトグラフ版画を展示する。
展示するのは、辰野さんが今年、パリの版画工房「IDEM」に滞在し石灰石の板で制作したリトグラフ版画9点と、約2メートル四方の大型キャンバスに豊かな色彩をちりばめた新作「2012の夏」をはじめとした大型の油彩画9点。色彩豊かなパターンが連続する抽象的なスタイルが特徴。
「レトロな和の空間に作品を展示するのは初めてで不安もあったが、実際に並べると空間としっかりマッチした。展示全体の流れを意識して作品を選んだので、多様性を楽しんでもらいたい」と辰野さん。
開館時間は10時~16時30分。入館料は、一般=1,000円、大学生=500円、小学~高校生=300円。今月21日まで。