倉敷・美観地区一帯で11月1日・2日、街全体を会場に見立てた音楽イベント「倉敷ジャズストリート」が行われる。
6年目を迎える同イベント。「町家スタイルで楽しむジャズ」をコンセプトに、県内外から集まった72バンドが、美観地区の町家、カフェ、寺、庭園など14カ所でジャズを演奏する。
主な演奏会場は、1968(昭和43)年創業の老舗ジャズ喫茶「アベニュウ」、築200年を超える国指定重文「大橋家住宅」、老舗ちょうちん店「上島提灯」、日蓮(にちれん)宗「本栄寺」、高野山真言宗「地蔵院」など。今回初めて会場に加わった「新渓園(しんけいえん)」は1893(明治26)年、倉敷紡績の初代社長・大原孝四郎の別荘として建てられた和邸宅。56畳の大広間を会場とし、夕方には隣接する庭園をライトアップする。
2日目の夕方は、倉敷川に架かる中橋をステージに出演者らがジャムセッションを展開する「中橋セッション」を行う。出演者以外のミュージシャンによる飛び入り参加も受け付ける。セッションの模様をユーストリームでライブ配信するのも今年初の試み。
チケットは2日間共通のフリーパスで、10センチ四方の「倉敷帆布」にスタッフが手作業でシルクスクリーン印刷したもの。イベント中は加盟飲食店12店が提供する「ジャズランチ」(1,000円)の10%引き券として、イベント後はコースターとして、それぞれ利用できる。「アベニュウ」店主で実行委員を務める松本美代子さんは「チケットは今年の5月から有志で週末を利用して作り始めた。約2000枚作ったが、一枚ずつ手作業で印刷や穴開け加工を行うので、とても大変だった」と振り返る。
「来場者数は年々増えており、県外からの出演希望者も増えるなど知名度も上がっている。今年から会場に加わった『新渓園』は広々としていて、庭園の眺めもいいので特におすすめ。2日間、いい雰囲気の中で生演奏を楽しんでほしい」と参加を呼び掛ける。
開催時間は12~19時(日曜は22時まで)。チケットは、前売り=1,000円、当日=1,200円。未就学児無料。各演奏会場などで販売する。