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倉敷の住宅街で「旅するゾウ」の像が話題-飼い主も募集中

「木こり屋」の松本さんと実物大の動物

「木こり屋」の松本さんと実物大の動物

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 倉敷市周辺の店舗や民家の前で目撃される巨大なゾウの像が最近、話題を集めている。

民家の前に出没した青い目のゾウ-住民もビックリ

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 この「ゾウ」を作ったのは、住宅リフォームを手掛ける建設会社「木こり屋」(倉敷市早高、TEL 086-476-7282)社長の松本裕也さん。本業は大工だが、1年ほど前に擬岩(ぎがん=テーマパークや動物園で見られる模造岩石)製作に使われる技術「モルタル造形」に出合い、独学で習得。リフォーム案件で使われる擬岩や模造レンガの製作と並行して動物製作を始めた。

 「『モルタル造形』の可能性を表現するため、練習も兼ねて、最初にサイ、次にゴリラを作った」と松本さん。ゾウを作ったのは今年3月、「早島さくらまつり」実行委員の「サイを展示させてほしい」というオファーがきっかけ。サイは事務所の地面に埋め込んであり動かせないため、ゾウの製作を決心。「祭りまで1カ月弱しかなかったので徹夜で完成させた」と振り返る。

 設計は、図面に起こさず、インターネットや雑誌で大量のゾウの画像を閲覧し、頭の中で3Dモデルを完成させる。モデルにしたのはアフリカゾウのメス。骨組みに鉄筋を使うため、知り合いから溶接の技術を教えてもらったという。大きさと形状はリアルさにこだわったが、質感は「経年劣化でコケが生え、表面の素材が剥がれ落ち、内部のレンガと石が一部露出している様子」をモルタルで表現した。重量は約900キロ。移動にはクレーン付きトラックを使う。

 「このゾウは『旅するゾウ』。これまでもイベント、店舗、民家などを旅してきた。今後も展示の相談には応じていく。旅を通じて『モルタル造形』の技術レベルをアピールできれば」と松本さん。「飼い主になりたいという人には100万円で譲る」とも。

 「最近の子どもたちにも動物の実際の大きさを見て感動してほしいので、実物大で作ることにはこだわっている。いずれはクジラも作ってみたい」と意欲を見せる。

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