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倉敷・下津井の旧回船問屋、一般公開 港町のにぎわい伝える江戸後期の建物

「三宅湊屋」外観

「三宅湊屋」外観

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 北前(きたまえ)船の寄港地として栄えた倉敷・下津井地区にある旧回船問屋の建物が10月、改装され、現在「三宅湊屋」の土間部分を一般公開している。

土間から見た座敷

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 建物は、当時の商家「湊屋」が江戸時代末期に建てたもの。北前船が盛んであった明治初期には貿易業を営み、北前船の寄港が途絶えた日露戦争後は、自らの船「永徳丸」を備えて回船問屋へと事業転換した。

 古い商家の雰囲気が良い状態で残っている貴重な建物だが、老朽化により修繕が必要になったことから、「倉敷市町並み保存地区整備事業補助金」「倉敷市まちづくり基金事業補助金」を活用し、約4カ月かけて改装した。改装を手掛けたのは下津井出身の「倉敷建築工房 山口晋作設計室」(児島味野)。

 現在も家主の三宅武夫さん一家が暮らしている住宅であるため、直接の訪問は受け付けていない。歴史資料館「むかし下津井回船問屋」(倉敷市下津井1、TEL 086-479-7890)の来館者を対象に、同館スタッフが三宅さんと調整した上で案内する形式となる。

 公開する土間部分では、かつてこの建物で使われていた書類棚、伊能忠敬から授かったとされる方位磁石などの資料を展示する。家主の三宅さんは「港町として栄えた下津井の歴史に触れてもらえれば」と話す。

 開館時間は9時~17時。入館無料。見学希望者は「むかし下津井回船問屋」スタッフまで申し込む。

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