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所蔵作品をスイーツデコレーション?-大原美術館で渡辺おさむさん企画展

モネやシニャックの作品から色彩を「抽出した」という「Sanctuary かえる」

モネやシニャックの作品から色彩を「抽出した」という「Sanctuary かえる」

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 ホイップクリーム、マカロン、チョコレート、フルーツなどのスイーツをかたどったオブジェを手掛ける造形作家、渡辺おさむさんの作品で美術館の所蔵作品をデコレーションする「渡辺おさむ OHARA-DECO」が4月10日より、大原美術館(倉敷市中央1、TEL 086-422-0005)で開かれている。

巨大なクリームのオブジェでデコられた大原美術館の本館入口

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 同美術館が企画する「AM倉敷(Artist Meets Kurashiki)」の一環で、現代日本の美術界で活躍する作家の作品を館内で紹介するもの。渡辺さんとは、5年間の準備期間を経て、コラボレーションを実現した。

 母親が製菓教室の講師だった影響で、幼いころからスイーツは身近なものだったという渡辺さん。食品サンプル技術を用いたさまざまなサイズのフェイクスイーツを緻密に組み合わせ、思わず食べたくなるようなオブジェを作り出す。

 館内では、ロダンやシャヴァンヌなどの作品にインスパイアされたオブジェを各所に展示するほか、モネやシニャックの作品から色彩を「抽出した」というカエルのオブジェ、岡山県出身の作庭家・重森三玲へのオマージュとして枯れ山水をかたどった作品、倉敷美観地区の川に住む白鳥を見て着想を得たという白鳥のオブジェなど、倉敷ならではの作品も展示する。

 「見た目はスイーツでも、当館の所蔵作品と懸け離れているわけではない」と広報担当の藤田文香さん。「名画を見るときとは違った驚きがあり、既成概念を爽やかに取り払ってくれる。当館には堅い作品が多いと思われがちだが、それを覆すだけの魅力に満ちている」とも。なお、作品は全て食べられない。

 開館時間は9時~17時。入場料は、一般=1300円、大学生=800円、高校生以下=500円。6月17日まで。

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