倉敷・鶴形山の阿智神社(倉敷市本町)で3月1日、南半球の星「カノープス」を見る会が開かれる。主催は「くらしき天文台」(同)。
日本初の民間天文台として1926(大正15)年に開かれた同館。天体観測を身近に楽しんでもらおうと「観望会」を定期的に開いている。
3月の観望会で見るのは、「りゅうこつ座」の星・カノープス。太陽を除く恒星では2番目に明るい1等星で、南半球からはよく見える。国内では地平線近くで輝き見えにくいとされるが、同天文台では2016年、5回目の挑戦で初めて観測に成功。事務局の原浩之さんは「確率は20%」と説明する。
観望会は、美観地区一帯を和風の明かりで演出する「倉敷春宵あかり」(2月25日~3月19日)に合わせて開催。会場は、同館にも近い阿智神社で、標高約40メートルの小高い丘・鶴形山に広がる境内と市街地の高度差を利用して観測率を上げる狙いがある。
一方、星がある南天の空は手前に種松山(258メートル)などがそびえ、「もやなどの影響を受けることも」と原さん。「ギリギリの条件だけに見えたときの喜びはひとしお。ぜひ足を運んでほしい」と当日の好天に期待を寄せる。
開催時間は19時~20時。雨天決行。参加無料。申し込みは同天文台事務局(TEL 086-422-0001)で受け付ける。