建築家・丹下健三が設計した倉敷市立美術館(倉敷市中央2)で12月2日、結婚式を挙げられるイベント「市立美術館で誓う結婚式」が行われる。
丹下健三が「チャペルをイメージした」とされる市立美術館の内観
プロデュースするのは「記念日をすごすまち 倉敷」推進協議会。自治体や地域企業が一体となり、倉敷を『記念日をすごす日本一の聖地』としてブランド化する目的で進める事業の一環。通常は結婚式などでの利用はできないため今回が初めての試みとなる。結婚式を挙げるカップルは現在一般募集中で、審査で1組を選出する。挙式、会場費、音響、司会、演出費用、コーディネーター費用は同協議会が負担する。
倉敷市立美術館は、倉敷市庁舎として1960(昭和35)年に完工。1967(昭和42)年の3市合併(旧倉敷、児島、玉島)を経て、行政業務の拡大、多様化に伴い1980(昭和55)年の現市庁舎移転で役目を終えた。丹下健三の庁舎建築としては最も短命なものとなったが、岡山出身の日本画家・池田遙邨による倉敷市への作品寄贈をきっかけに、美術館として1983(昭和58)年に再スタートを切った。同事務局によると「丹下健三がチャペルをイメージしてデザインしたという逸話もある」という。
募集締め切りは9月23日。申し込み方法は主催者ホームページで確認できる。