倉敷の中央通りに、工芸・雑貨店「くら里(り)」(倉敷市中央1、TEL 086-434-3370)がオープンして2カ月が過ぎた。出店場所は倉敷市立美術館の向かい側。
9月20日にオープンした同店。室町時代に蒜山郷原(ひるぜんごうばら、現・真庭市)で始まったとされる「郷原漆器」を中心に、衣服や小物など県産の工芸品を取りそろえる。店舗面積は21.5平方メートル。
漆器は、「郷原はま屋漆器」(真庭市)の作家・小椋一さんによるもので、飯わん、盛り皿、丸盆、すしおけ、コーヒーカップ、ペンダントなど約50点を並べる。
店主の三宅理枝さんは、2年前に郷原漆器と出合い一目ぼれ。「家でも毎日使っているほどのお気に入り。こんなにいいものが世に出ていないのはもったいないと思い、小椋さんに『売らせてください』とお願いした」と出店のきっかけを振り返る。市内で経営していたフランチャイズの菓子店を今年4月に辞め、観光客が多く訪れる倉敷美観地区近辺を出店地に選んだ。
漆器のほかにも、金太郎あめ状にした樹脂粘土で花模様をあしらう「ミルフィオリ」製法のアクセサリーやミニチュアサイズのひな人形、古布を使った手作りのポーチ、染色家・松本道子さんの布製品、県産の古代米や豆を使ったかき餅、黒豆茶、甘酒、甘納豆など、「県産」「手作り」をキーワードにした工芸品、アクセサリー、食品を多数そろえる。
「県内で頑張っている人の作品で、他にはないものを取り扱っていきたい。店名には、倉敷の里のような場所になればいいなという思いを込めた。のらりくらりと長くやっていきたい」と三宅さん。
営業時間は10時~18時。月曜定休。