倉敷駅前でデニム着物の企画販売とレンタルを行う「倉敷着物小町」(倉敷市阿知3、TEL 086-427-0132)が3月19日、作州絣(かすり)とデニム生地を組み合わせた新開発の着物「KOMA×SAKU(こまさく)」の販売を始めた。
岡山県北部の伝統工芸品である手織り作州絣の技術継承と販売を行う「手織り作州絣工房 ひな屋」(久米郡美咲町)と同店が共同で企画。デニム生地の着物をベースに、右側と左側で非対称になるように作州絣をあしらった。「デザインも新鮮で、帯を選ばないのでいろいろ遊べる。色移りもなく着心地もいい」と代表の寺尾一弘さん。
ブランド名は「倉敷着物小町」から「こま」、「作州絣」から「さく」を取って掛け合わせた。「県北部の作州絣と県南部のデニムを掛け合わせることで北と南がつながり新しい岡山のモノが生まれた。デニムという若者にもアピールしやすい切り口で、作州絣や着物の魅力を広く伝えていきたい。生地は1センチも無駄にしたくないので、端切れを使った小物なども展開したい」と寺尾さん。
「最近は観光客だけでなく地元のお客さまも増えている。県外からの友人を案内する時や友人の結婚式など、気軽に利用してほしい。成人式向けのデニム振り袖もデザインの幅を増やしていきたい」と着物文化の普及に意欲を見せる。
営業時間は9時~19時。価格は6万円台~17万円台で、縫い合わせる作州絣のランクによって異なる。