小中学生作文コンクール「地球さんご賞・高梁川流域」の表彰式が1月28日、倉敷市立美術館(倉敷市中央2)で開かれた。
受賞作品を朗読する老松小学校6年の安藤李紗さん(写真提供:水子貴晧)
地球さんご賞は、直木賞作家の安部龍太郎さんが実行委員長を務める作文コンクール。「見る」「考える」「行動する」の3つの力で、地球温暖化・海洋汚染・大気汚染・水質汚染・森林破壊の5つの課題に立ち向かうことを目指して「さんご賞」と名付けた。2001(平成13)年に安部さんが始めた作文コンクール「ざぶん賞」を引き継ぎ、2021年に福岡県八女市で始まり、今年は高梁川流域、東京都大田区、静岡市でも行われた。
「自然」をテーマに生命・環境の大切さを伝える作品を募集し、倉敷市・岡山市の学校に通う小中学生から1984点が集まった。選考委員長で「語らい座・大原本邸」の山下陽子館長、倉敷市教育委員会の忠田正さん、倉敷青陵高校校長の内田博文さん、倉敷市教育長の仁科康さんなどが選考し、最優秀賞1点、優秀賞4点、特別賞7点、入賞21点を選んだ。
最優秀賞には老松小学校6年の安藤李紗さんが選ばれ、受賞後に作文「そうぞう」を自ら朗読した。表彰式では、倉敷芸術科学大学・クリストファー・ウォルトン教授の研究室の学生、多機能型事業所「ありがとうファーム」のアーティストが各受賞作を読んで描いた絵画と作文を合わせた作品を手渡した。
4地区全体の「さんご賞全国本部」の表彰式も行われた。全体では約4600点の作文が寄せられ、倉敷市からは安部龍太郎賞に東中学校2年の楢村悠さんの「ふざけるな!今までの大人!!」が、荻原浩賞に菅生小学校3年の渡邉奏介さんの「いなくなってしまったほたる君へ」が選ばれた。
安部さんは「高梁川流域からは大人がはっとさせられるような素晴らしい作品がたくさん集まった。このエリアに積み重ねてきた文化があることを感じられた」と話す。