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83歳のハーモニカ奏者、毎週開催の「倉敷路地市庭」でおもてなし

懐かしいハーモニカのメロディーに合わせ歌いだすお客さんも

懐かしいハーモニカのメロディーに合わせ歌いだすお客さんも

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 倉敷美観地区近くの空き地で毎週土曜に開催されている「倉敷路地市庭(いちば)」(倉敷市阿知2)のイートインスペースで、ハーモニカ奏者の小暮喜世夫さんが来場者をもてなしている。

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 1周年を迎えた同所が手作りしたビニールハウスの市に一歩足を踏み入れると、懐かしいハーモニカのメロディーが流れる。市庭実行委員の知り合いに誘われ、小暮さんは開始当初から可能な限り毎週足を運び演奏している。

 持参のハーモニカは8本。曲の調に合わせて使い分ける。1本のハーモニカでも、高度な奏法により複音を出し伴奏付きのメロディーを独りで奏でることもできる。客層を見渡し、子どもが多い時は子どもが好きそうな音楽を、年配の人が多い時には懐かしい歌謡曲などを選曲し、時にはハーモニカのメロディーに合わせて歌い始める人もいるという。

 「初めて音楽に魅了されたのは教会で賛美歌を聞いた時。その時の感動は今でも忘れられない」と小暮さん。18歳のころから戦後の代用教員として教室でオルガンなども進んで弾いた。ハーモニカを始めたのは10年前。「興味をもったのはテレビで小沢昭一さんのハーモニカを見てから。半日ぶっ通しで練習しても、楽しくて苦にならなかった」と振り返る。

 今年で83歳を迎える小暮さんの趣味はハーモニカにとどまらない。写真撮影、版画、昔遊びなども達人レベル。写真コンテストでは度々入賞。ハーモニカ演奏の合間には来場客と写真談義に花を咲かせたり、子どもに折り紙や紙飛行機の作り方を教えたりすることも。「全ては代用教員時代に培ったもの。過去の経験は決して無駄ではない。全てが今につながっている」

 水島愛サロン(水島東千鳥1)で6月2日に開催される「くらしき環境フェスティバル」では、小暮さんが昔遊びの手法などを紹介する。

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