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倉敷「有隣荘」で画家・満谷国四郎作品展-大原美術館との深いつながりにも焦点

満谷国四郎の代表作「緋毛氈」

満谷国四郎の代表作「緋毛氈」

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 倉敷・美観地区の大原家旧別邸有隣荘(ゆうりんそう、倉敷市中央1、TEL 086-422-0005)で10月10日から、作品展「秋の有隣荘特別公開 満谷国四郎(みつたに くにしろう)~倉敷にひらく~」が開かれる。主催は大原美術館。

満谷国四郎・渡欧時の代表作「横たわる裸婦」

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 満谷国四郎(1874~1936)は、現在の岡山県総社市出身の画家。後に同館を創設する実業家・大原孫三郎の経済的な支援を受け、1911(明治44)年から1914(大正3)年にかけて渡欧を果たすなど、同館ともゆかりがある。

 展示するのは同館所蔵・個人所蔵の作品を合わせた14点(うち初公開7点)。渡欧時の代表作「横たわる裸婦」で見られる写実的で立体的な人体描写から、帰国後の代表作「緋毛氈(ひもうせん)」で見られる平面的で明快な色彩を用いた描写へと劇的に画風が変化する過程が見て取れるよう、各時期の主要作品を部屋ごとに展示する。

 満谷と孫三郎との深いつながりに焦点を当てているのも同展の特徴。満谷と同時期に渡欧中だった画家・児島虎次郎が、経済的支援者である孫三郎にアマン=ジャンの「髪」の購入を懇願する手紙を送ったことが同館創設につながるエピソードとされているが、その封筒には作品購入を願う満谷からの手紙も同封されていたという。会場には、当時の手紙を展示するほか、満谷が帰国後に描いた大原孫三郎像も初公開する。

 「満谷と児島が購入を願ったアマン=ジャンの『髪』と、孫三郎の命を受けた満谷がルノワールに制作を依頼した『泉による女』も当美術館の本館で展示しているので、ぜひこの機会に併せてご覧いただければ」と同館担当者。

 有隣荘は、大原美術館の前に流れる倉敷川を挟んで向かいに位置する大原家の旧別邸。普段は一般公開されていないが、年2回開かれる作品展に合わせて期間限定で一般公開している。

 開催時間は10時~16時30分(入場は16時まで)。入場料は、一般=1,000円、小~大学生=500円(同美術館との共通券は一般1,800円、小~大学生=1,000円)。今月19日まで。

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