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倉敷のギャラリーで川埜龍三さん新作展-金色に輝く「幸運児」

川埜龍三さんの新作「幸運児」

川埜龍三さんの新作「幸運児」

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 倉敷の「ギャラリー ラガルト」(倉敷市阿知3、TEL 090-7776-6878)で現在、造形作家・川埜龍三さんの個展「幸運児」が開かれている。

タンクトップに短パンの「ちいさな幸運児」も

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 昨年、瀬戸内海に浮かぶ犬島(岡山市)に、人間の家を犬小屋に見立てて巨大なイヌの像をはめ込んだ造形作品「犬島の島犬」を完成させ話題を呼んだ川埜さん。新作の立体作品「幸運児」は、「何をやってもうまくいくことを運命付けられて生まれてきた」という金色の少年像。目を見開き自信に満ちあふれた表情の少年の頭部像の上に、目を閉じて幸せそうな表情をした小型の全身像が立っている。FRP(繊維強化プラスチック)製で、サイズは高さ約52センチ、幅約23センチ、奥行き約32センチ。

 着想を得て制作を始めたのは2011年。「世の中で落ち込むようなことが多く、閉塞(へいそく)感やいら立ちを感じていた。それを打ち破るように、人を元気付けられるような作品を作りたかった」と振り返る川埜さん。「どんな不幸も寄せ付けない人物像。子どものころ、アイスが当たっただけでその瞬間は全てがうまくいっているような最高の気分になった。それが永遠に続いたらどうなんだろうと考えた」

 会場には常設の新旧作品約20点のほか、金色の箔(はく)を使った「幸運児」のシルクスクリーン版画6点、約13センチの全身像「ちいさな幸運児」30体も展示する。「作品を見てくれた人が、ちょっといいことがありそうな気分になったり、幸せな気持ちになったりしてもらえたら」と来場を呼び掛ける。

 同ギャラリーは2008年8月、「川埜龍三オフィシャルギャラリー」として「倉敷ジーンズ」店舗2階にオープンし、今月で6周年を迎えた。特定のギャラリーに所属するのではなく、作家自身がギャラリーを運営・マネジメントする「インディペンデント」なスタイルを貫く。制作は笠岡市内のアトリエで行うが、「倉敷はアクセスもいいのでより多くの人に作品を見てもらえる。展示の場でもあり、来場者や作家同士の交流の場でもある。今後は他の作家との共同制作・展示も企画していきたい」と意欲を見せる。

 開催時間は11時~18時。火曜~金曜定休。8月25日まで。入場無料

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