倉敷・美観地区の老舗ホテル「アイビースクエア」(倉敷市本町)内にある「アイビー学館」で現在、高梁川流域の企業文化を伝える展示販売イベント「龍(りゅう)の仕事展」が開かれている。主催は高梁川流域(新見、高梁、総社、倉敷、井原、笠岡、矢掛、浅口)の商工会議所や商工課を中心に構成された実行委員会。
5年目を迎える同イベント。岡山県西部を流れる一級河川・高梁川を龍に見立て、その流域で発展を遂げた企業の製品・食品などを展示販売する。参加企業・団体は43組。昨年は10日間で9000人以上が来場した。
出展するのは、カモ井加工紙(mtマスキングテープ)、とら醤油(黄ニラしょうゆ)、バイストン(倉敷帆布)、今吉商店(倉敷いぐさ)、日本貿易産業(ひな人形の喜峯)、高田織物(畳縁)など。国産デニム発祥の地である児島からは「児島ジーンズストリート」の5店舗が参加。「桃太郎ジーンズ」は新開発のデニム着物を展示し、予約も受け付ける。
スタッフには近隣の7大学から51人の大学生がインターンシップとして参加。担当ブースの企業で事前研修を受け、それぞれの課題や目標を設定して製品の説明と販売に臨む。まるみ麹(こうじ)本店のブースで麹、みそ、甘酒の販売を担当する倉敷芸術科学大学芸術学部3年の高田依美さんは、「物事の裏方では多くの人や物が動いていることを知った。笑顔での接客は基本だが、ただがむしゃらにやるのではなく、どう工夫するかを考え学ぶことができた」と話す。
mtマスキングテープのブースを担当するくらしき作陽大学食文化学部3年の井手雅彩さんは、「若い人にはマスキングテープの会社がハイトリ紙(ハエ取りリボン)を作ってきた歴史を持っていることを知っていただき、年配の方にはハイトリ紙の会社がマスキングテープを作っていることを伝えている。さまざまな人との接し方、話し方を学ぶいい経験になった」と、世代に合わせた商品説明の使い分けを挙げる。
開催時間は9時~17時。入場無料。9月21日まで。