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倉敷・大原美術館で若手画家・鈴木紗也香さん企画展 7テーマで作品28点

「だから、会いにゆく」の前に立つ鈴木紗也香さん

「だから、会いにゆく」の前に立つ鈴木紗也香さん

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 倉敷・大原美術館(倉敷市中央1、TEL 086-422-0005)で現在、企画展「ARKO(アルコ)2015 鈴木紗也香」が開かれている。

裸婦を描いた作品群の前に立つ鈴木紗也香さん

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 鈴木さんは1988(昭和63)年生まれ、神奈川県在住の画家。2011年「シェル美術賞展」で島敦彦審査員賞を受け、2013年「VOCA展」で最高賞のVOCA賞を最年少受賞、2014年に多摩美術大学大学院を修了した。

 同展では、若手作家支援を目的に同館が毎年行っている滞在制作プログラム「ARKO(Artist in Residence Kurashiki, Ohara)」の招へい作家として3月中旬から約3カ月間、市内に滞在し絵画制作を行った作品28点を7つのテーマ別に展示する。

 制作場所は、同館の礎を築いた洋画家・児島虎次郎の旧アトリエ「無為村荘(むいそんそう)」(酒津)。鈴木さんは「電気もなく、人とも会わないので、普段とは違う異空間。五感が研ぎ澄まされ、制作に集中できる環境だった」と振り返る。

 作品では「内と外」を主なテーマに、有機的な物と無機的な物、自然と人工的な物など相反する要素を取り上げ、絵の中の絵(画中画)、窓、鏡などで2つの要素をつなぐような空間のイメージを描き上げる。

 130号キャンバスを3枚並べた大作「だから、会いにゆく」(横約4.9メートル、縦約1.9メートル)は、アトリエ、大原美術館、アトリエ近くにある酒津公園などの空間が画中画や鏡を通して重なり合うように描かれた奥行きのある作品。3点組作品「段ボールプラネタリウム」は、市内在住の高校生姉妹を取材して完成させた。

 制作期間終盤には当初予定していなかった裸婦画にも挑戦した。「裸婦は学生時代以来描いていなかったが、アトリエの刻一刻と変化する光をとらえたいと思い、『画家』として、オーソドックスな裸婦を描きたくなった」と鈴木さん。

 開館時間は9時~17時。月曜休館。6月27日は「アーティスト・トーク」(15時~16時)を行う。入館料は、一般=1,300円、大学生=800円、小・中・高生=500円。9月13日まで。

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