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倉敷・真備の豪雨災害で生還した「奇跡のポニー」が出産 復興のシンボル願う

「ライフタウンまび」職員・南範英さんに見守られるポニー親子

「ライフタウンまび」職員・南範英さんに見守られるポニー親子

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 平成30年7月豪雨で被災した高齢者施設「ライフタウンまび」(倉敷市真備箭田)併設の「まびファームかけはし」で8月16日、ポニーの「リーフ」(10歳)がメスの赤ちゃんを産んだ。

馬小屋の「リーフ」と「嵐」

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 同地区は豪雨災害時に最大約5.4メートルの深さまで浸水し、「リーフ」と子どもの「アース」(当時11カ月)が流された。「アース」は助からなかったが、「リーフ」は馬小屋から約240メートル離れた民家の屋根の上で2日後に発見され無事だったことから「奇跡のポニー」として話題になった。

 リーフは災害後に「吉備路若駒牧場」(岡山市)の「むさし」(5歳)との交配を経て妊娠し、出産が待ち望まれていた。赤ちゃんを最初に発見したのは「リーフ」の世話をしている同施設職員の南範英さん。「いつもどおり朝に様子を見に行ったら数がいつもより多かった。近づいてみたら赤ちゃんが立って歩いていた」と振り返る。

 定点観測カメラの映像から、生まれた時刻は午前3時ごろと推定。くしくも台風10号による暴風雨の中で生まれた。豪雨災害を生き抜いた母親から暴風雨の中で生まれたことと、どんな困難にも負けずに立ち向かう強さを持ってほしいという願いを込めて「嵐(ラン)」と名付けた。生まれた時の体高は約60センチ。

 南さんは「豪雨災害後は周辺地域も暗く、生き残ったリーフも寂しげだったので、生まれた時は感動とうれしさに包まれた。地域住民の希望となる復興のシンボルになれば」と話す。

 「まびファームかけはし」の一般観覧は無料。浸水した「ライフタウンまび」1階部分は11月にリニューアルオープン予定。

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