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倉敷・有隣荘が改修後初の一般公開 現代アート展示とともに

建設当時の家具を並べた洋間

建設当時の家具を並べた洋間

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 大原家旧別邸・有隣荘(倉敷市中央)が現在、春の特別公開「有隣荘へようこそ!現代アートでおもてなし」を行っている。

中国風の装飾が施された食堂

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 有隣荘は1928(昭和3)年、大原美術館を創設した大原孫三郎の別邸として建てられた。倉敷の迎賓館としての役割も担い、多くの要人や著名人が訪れた歴史を持つ。通常は非公開だが、年2回、大原芸術財団による企画展の形式で特別公開している。

 今回は、2024年に行った改修工事後初の一般公開で約1年半ぶり。改修工事では、壁、天井、畳、雨どいなどを、当時の姿を可能な限り維持しながら修繕した。かつて迎賓館として多くの客人を迎えた有隣荘の空間を、同財団が所蔵する現代アート作品で彩る。

 展示は、現代アーティスト7人による絵画、立体、写真など15作品を展示。展示作家のうち6人は、過去に大原美術館や有隣荘の企画展などで作品を展示した経験を持つ。

 大原芸術財団の研究員・学芸員の長谷川祐里さんは「各部屋が持つ特徴や雰囲気を、そこに展示する作品で表現するような構成になっている。建築とアートの融合を楽しんでほしい」と話す。

 洋間には、建設当時と同じアールデコ様式の家具と共に、おもてなしや食事のイメージに合う作品を展示。かつてクロード・モネの「睡蓮」が飾られていた壁には福田美蘭さんのオマージュ的な作品「モネの睡蓮」を。食堂には食に関わる作品、庭に面した和室には盆栽をモチーフにした作品、町並みを見渡せる2階和室には倉敷の眺望を取り入れた作品を展示する。

 同企画は、瀬戸内国際芸術祭の開催に合わせて香川・岡山・兵庫の8美術館が連携して現代アート展示を行う「瀬戸芸美術館連携」プロジェクトにも参画しており、10月7日~11月9日に特別公開を予定している。

 開場時間は10時~16時。入場料は、一般=1,000円、高校・中学・小学生=500円。5月11日まで。

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