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倉敷・美観地区の「有隣荘」一般公開 モネ「睡蓮」など展示、創建当時の姿再現

有隣荘の外観

有隣荘の外観

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 倉敷・美観地区の大原家旧別邸・有隣荘(ゆうりんそう、倉敷市中央1、TEL 086-422-0005)で現在、期間限定の一般公開に合わせたイベント「客間のモネ、座敷の蕪村-創建当時の有隣荘」が開かれている。主催は大原美術館。

洋間に飾られたモネの「睡蓮」

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 有隣荘は、後に大原美術館を設立する実業家・大原孫三郎の別邸として1928(昭和3)年に建てられ、迎賓の場としても使われた。通常は非公開だが、1997年から毎年春と秋に期間限定で一般公開している。

 今回は、創建当時に撮影された写真を参考に、美術作品や調度品を当時と同じように配置し、創建当時の姿を可能な限り再現する。展示作品数は14点。創建当時の写真16点も展示する。

 アールデコ風の洋室には、大原美術館のコレクションとなる作品収集に尽力した洋画家・児島虎次郎がモネに直接頼み込んで入手したという絵画「睡蓮(すいれん)」をはじめ、アマン=ジャン「髪」、ピサロ 「ポントワーズのロンデスト家の中庭」などの洋画を展示する。中国風デザインの食堂には、エジプトや西アジアの工芸品などを、和室には与謝蕪村の「田家飼馬図」や頼山陽の書「利休詠詩」などを展示する。

 雪舟の水墨画「山水図」が展示されていた場所には、同作品から着想を得た福田美蘭さんの「雪舟『山水図』」を展示する。アクリル絵の具で水墨画を再現し、大原美術館や有隣荘を描き込んでいるのが特徴。

 同館学芸員の孝岡睦子さんは「ただ名品を並べているのではなく、部屋の様式に合わせて考え抜いた展示になっている。90年前の有隣荘がどのような姿だったのかを味わっていただければ」と話す。

 開催時間は10時~16時30分。入場料は一般=1,000円、学生=500円。美術館との共通パスポート券は、一般=1,800円、学生=1,000円。5月8日まで。

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