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倉敷で伝統仮装「素隠居」の魅力伝える展示 「リアル素隠居コンテスト」も

人々の頭をうちわでたたく素隠居

人々の頭をうちわでたたく素隠居

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 展示企画「倉敷の物語 シリーズII~素隠居(すいんきょ)に叩(たた)かれたらええことあるってホンマなん?~」が現在、倉敷・美観地区の多目的施設「倉敷物語館」(倉敷市阿知2)で行われている。

素隠居マスキングテープ

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 倉敷・阿智神社の祭りで姿を現す伝統的な仮装集団・素隠居に焦点を当てる。素隠居は、ラッキョウのような形をした「じじ」と「ばば」の面をかぶって老人に扮(ふん)した若者。春・秋の祭りでは、素隠居の集団が御神幸に付き添って街を練り歩き、通り掛かる人々の頭を渋うちわでたたく。このうちわでたたかれた人は賢くなり、健康になると言い伝えられている。面の表情におびえ、泣いたり逃げ回ったりする子どもの姿も祭りの風物詩となっている。

 期間中は、江戸時代から伝わる素隠居の面をはじめとした素隠居関連の歴史資料を展示するほか、型染めのトートバッグ、のれん、手拭い、オリジナルマスキングテープ、ペーパークラフトなどの素隠居グッズを販売する。美観地区内の店を巡って素隠居に関わる商品を探すスタンプラリーも展開。参加店舗の一つ「廣榮(こうえい)堂 倉敷雄鶏店」では、イベント期間限定で素隠居の顔がプリントされたきびだんごを販売する。

 メインとなる9月17日はさまざまなイベントを行う。多目的ホールでは、倉敷素隠居保存会顧問の大賀弘章さんによるトーク「素隠居ってなぁ~に なぁ~に?」、ドキュメンタリー番組「日本の祭り」の上映を行う。母屋会議室では、素隠居の小型面に絵付けするワークショップ(限定20個、参加費=1,000円)、モグラたたき風ゲーム「素隠居たたき」、中央ステージでは「リアル素隠居コンテスト」を行う。

 同館スタッフの須山寛子さんは「コンテストには、仲のいい夫婦、一緒に年を取りたい若いカップル、愛嬌(あいきょう)のある表情の赤ちゃん、うちわさばきに自信がある人、素隠居が大好きな人など、『われこそは素隠居』という人は気軽に参加してほしい」と呼び掛ける。

 「素隠居は江戸時代から続くキャラクターで、時代に合わせて少しずつ変化してきた。素隠居を知ることで倉敷の歴史にも触れられるので、足を運んでほしい」とも。

 開催時間は11時~17時。入館無料。今月17日まで。

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