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倉敷・大原美術館で井上涼さん企画展 創設者らの友情描く「ヘタウマ」アニメ

「AM倉敷」招へい作家の井上涼さん

「AM倉敷」招へい作家の井上涼さん

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 倉敷・大原美術館(倉敷市中央1、TEL 086-422-0005)で現在、企画展「AM倉敷 井上涼のとらとらまごまご展」が開かれている。

上映中の作品「とらとらまごまご」

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 「AM倉敷(Artist Meets Kurashiki)」は、アーティストが倉敷との出合いを通じた作品制作・公開を行う事業。今回は兵庫県出身のアーティスト・井上涼さんを招へいした。井上さんはNHK Eテレの番組「びじゅチューン!」で世界の著名な美術作品をテーマにした歌付きアニメーション作品を発表しており、作詞・作曲・歌・アニメーションの全てを担当している。

 同展では、ヨーロッパ留学時にモネ、ゴーギャンなどの名画を収集し、後に建設される大原美術館の礎を築いた洋画家・児島虎次郎と、児島の芸術活動を経済的に支援し、児島の死後翌年に同美術館を創設した実業家・大原孫三郎の長きにわたる友情をユーモアとペーソスを交えて描いたアニメーション作品「とらとらまごまご」を上映する。作品は約10分で、前半にドラマ、後半にオリジナルソングを収録する。

 アニメーションの制作に関連するドローイング作品21点も展示するほか、同館併設のミュージアムショップでは、「とらとらまごまご」の歌を収録したDVD(1,000円)、オリジナルポストカードセット(500円)、缶バッジ(450円)などを販売する。

 取材は3年前に始め、倉敷にも3回足を運んだ。井上さんは、「取材をして初めて虎次郎と孫三郎の物語を知り、虎次郎がマティスやモネに直接会って彼らの作品を購入してきたことにも感銘を受けた。倉敷とヨーロッパで離れている時でもそれぞれが相手を気遣い、それぞれの分野で『日本を良くしよう』という志を持って活動していた。その友情を1曲にまとめたいと思った」と話す。

 「ドラマ部分は、見る人が退屈しないようにキャラクターたちのポーズに力を入れた。歌の部分は、子どもたちにとって覚えやすいメロディーと情報量になるように意識した。メロディーを覚えてもらい、虎次郎と孫三郎の名前だけでも覚えて帰ってもらえれば」と呼び掛ける。

 開館時間は9時~17時。月曜休館。入館料は、一般=1,300円、大学生=800円、小・中・高生=500円。9月4日まで。

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