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倉敷・大原美術館で幸田千依さん作品展 プールと人モチーフに日々を投影

幸田千依さんが滞在制作した「絵と眼を合(逢)わす」

幸田千依さんが滞在制作した「絵と眼を合(逢)わす」

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 倉敷・大原美術館(倉敷市中央1、TEL 086-422-0005)で現在、企画展「ARKO(アルコ)2015 幸田千依」が開かれている。

制作時の体験を話す幸田千依さん

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 「ARKO(Artist in Residence Kurashiki, Ohara)」は、「若手作家の支援」「大原美術館の礎を築いた洋画家児島虎次郎の旧アトリエ:無為村荘の活用」「倉敷からの発信」を目的に毎年行っている滞在制作プログラム。公募で選ばれた招へい作家は倉敷で滞在制作を行い、同館で完成作品を公開する。

 今回招へいされた幸田さんは1983(昭和58)年東京生まれで、2007年に多摩美術大学絵画学科を卒業。全国各地で行われる数々のアートプロジェクトに参加してきた。同プログラムでは、6月中旬から約3カ月間市内に滞在し、同館の礎を築いた洋画家・児島虎次郎の旧アトリエ「無為村荘(むいそんそう)」(酒津)で絵画制作を行った。

 完成した「絵と眼を合(逢)わす」は、強い光が水面に反射するプールに集う人々をモチーフに描いた作品。30号キャンバス(縦72.7センチ×横91センチ)20枚を縦4枚、横5枚に組み合わせて、縦2908センチ×横4550センチの巨大な一つの画面を構成する。

 作品のインスピレーションを得るために市内のプールにも足を運んだが、特定の風景を再現したものではなく、「住居とアトリエを自転車で行き来する時に見た朝日や夕日の印象、光の当たる田んぼ、景色の移り変わりなどを日記のように作品に反映させていった」という。

 「全体としてだけでなく、一枚一枚の絵も成立するように描いた。遠くから全体を見るのと、近くで見るのとでは見え方が変わる。視点による見え方の変化も感じていただければ」とも。

 開館時間は9時~17時。月曜休館。入館料は、一般=1,300円、大学生=800円、小・中・高生=500円。12月23日まで。

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